研究内容

ナノ構造が界面熱輸送に与える影響

周期ナノピラー構造
凝縮熱伝達評価装置
撥水面
親水面

伝熱面を分子スケールで修飾する,あるいは,微細構造を付与することで, 流体-固体間の界面熱抵抗が変化する.本研究では,表面修飾や微細構造の最適化のために,微細構造の局所領域が,液体ー固体間界面熱抵抗に対してどのような影響を与えるか,あるいは,相変化時の核生成に与える影響について,分子動力学シミュレーションならびに実験によって研究を行っている.

中村,他2名,日本機械学会関西支部定時総会講演会(2022).
M. Shibahara, A. Fujii, 8th Asian Symposium on Computational Heat Transfer and Fluid Flow (2021).
Z. Jiang, M. Shibahara, 8th Asian Symposium on Computational Heat Transfer and Fluid Flow (2021).
A. Fujii, K. Fujiwara, Y. Ueki, M. Shibahara, J. Therm. Sci. Tech., Vol.15, No.1, Paper No.20-00145, (2020).
D. Surblys, Y. Kawagoe, M. Shibahara, T. Ohara, J. Chem. Phys. , 150, 114705 (2019).
Y. Ueki, Y. Miyazaki, M. Shibahara, T. Ohara, Int. J. Heat Mass Trans., 120, 608-623 (2018).

ナノ構造が着霜過程に与える影響

ナノ構造が着霜過程に与える影響
ナノ構造が着霜過程に与える影響

0℃以下の熱交換器の性能が着霜によって著しく低下することが知られている.本研究では,伝熱面の濡れ性や微細構造付与が水滴の凝固過程や界面熱抵抗に与える影響について,分子動力学シミュレーションによって詳細に調べることで,着霜の基礎過程を表面特性によって制御する可能性について研究を行っている.

柏木,他2名,日本機械学会関西支部定時総会講演会(2022).
Y. Ueki, Y. Tsutsumi, M. Shibahara, 2nd Asian Conference on Thermal Sciences (2021).

ナノ粒子を含む液体のエネルギー輸送機構

ナノ粒子を含む液体のエネルギー輸送機構

作動流体の熱物性値の向上のために,ナノ粒子を懸濁させた液体(ナノ流体)の利用が期待されている.本研究では,さまざまなナノ流体の熱伝導率や比熱を実験的に計測するとともに,分子動力学シミュレーションによってその熱物性変化のメカニズムを詳細に調査している.

芝原,他4名,伝熱シンポジウム (2021).
K. Fujiwara, M. Daimo, Y. Ueki, T. Ohara, and M. Shibahara, International Journal of Heat and Mass Transfer, 144, 118695, (2019).
Y. Ueki, K. Ueda, M. Shibahara, International Journal of Heat and Mass Transfer,127, 138-144 (2018).
Y. Ueki, N. Fujita, M. Kawai, M. Shibahara,Fusion Engineering and Design, 136, 1295-129 (2018).

反応と熱輸送を伴う現象の分子動力学シミュレーション

反応と熱輸送を伴う現象の分子動力学シミュレーション

反応と熱輸送を伴う流体のシミュレーションは,触媒構造の最適化やナノマイクロスケールのデバイスの設計などに重要になってきている.本研究では,工業的に重要なさまざまな反応と熱輸送を伴う微小な流れについて,分子動力学シミュレーションによって,その反応性と熱輸送の連成した現象の解明を行っている.

Masahiko Shibahara and Masashi Katsuki, Combustion and Flame, Vol. 144, pp.17-23, (2006).
藤井,他3名,熱工学コンファレンス,(2021).

接触熱抵抗のモデリングと複雑なシステムの伝熱解析

接触熱抵抗のモデリングと複雑なシステムの伝熱解析

電動化やナノ・マイクロ化などの技術革新に伴って,複雑な構造を有する新たな機械や熱デバイスの熱設計が必要となってきている.本研究では,部品と部品の接触熱抵抗や界面熱抵抗を適切にモデリングを行いつつ,局所の温度変化が予測可能な簡易なシミュレーションモデルを作成することを目指している.

熱流動現象 × 音響計測 × 機械学習

熱流動現象 × 音響計測 × 機械学習

身の回りは音に満ち溢れています.音はつまるところ「波」ですので,物理に基づいて発生しています.「沸騰」といった熱流動現象において発生する音も然りです.熱流動現象に耳を澄ますことで,物理状態も推定することができます.そこに,機械学習手法を活用することでこれまで人間には解釈できなかった数多くのデータから有用性を見出すことが可能になってきました.本研究室では沸騰を含む気液二相流の熱流動現象を対象に音響データから物理状態把握する機械学習手法に関する研究を行っています.

三上,他2名,日本機械学会関西学生会卒業研究発表講演会 (2022).
Y. Ueki et al., International Communication of Heat and Mass Transfer (2021).
三宅,他3名,熱工学カンファレンス (2021).
植木,三宅,芝原,荒,伝熱シンポジウム(2021).
植木,荒,日本機械学会年次大会 (2020).

ナノスケールの蒸発・気液界面の物理的理解と工学応用

ナノスケールの蒸発・気液界面の物理的理解と工学応用

蒸発現象は高い熱輸送を可能にするため,幅広い熱機器に使用されています.将来的な熱機器の微細化や集積化を見据え,分子スケール・ナノスケールといった微小な時空間スケールにおける蒸発現象について,分子シミュレーションと実験検証を組み合わせて物理現象の理解と工学応用に向けて研究を行っています.

志賀,他2名,日本機械学会関西支部定時総会講演会(2022).
Y. Ueki et al., 3rd International Conference of Microfluidics, Nanofluidics and Lab-on-a-Chip (2021).
礒部, 植木, 芝原, 熱工学コンファレンス (2021).
志賀, 植木, 藤原,芝原,日本機械学会関西学生会卒業研究発表講演会 (2021).
Y. Ueki, H. Murashima, M. Shibahara, International Journal of Heat and Mass Transfer 163, 120463 (2020).

半導体製造プロセスにおける熱流体現象の解明と制御

半導体製造プロセスにおける熱流体現象の解明と制御

半導体デバイス製造プロセスで重要である洗浄プロセスにおける熱流体現象を対象として,特にナノ構造近傍の濡れや相変化現象の解明と制御に関して研究しております.

日本機械学会関西支部賞(研究賞)受賞(2023).

大阪大学大学院工学研究科 機械工学専攻 熱流動態学系

マイクロ熱工学領域

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2−1 

Micro Thermal Engineering Laboratory

Dept. of Mechanical Engineering, Graduate School of Engineering,
Osaka University

2-1 Yamadaoka, Suita 565-0871

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